“Study nature not books”
スイス生まれの動物学者、Prof. Jean Louis Rodolphe Agassiz
が記したこの言葉が私たちの研究方針を端的に表しています。
生物たちのさまざまな不可思議な生命現象を観察することから、
生物の巧みさを感じ、それを理解したいと私たちは考えています。
この言葉の本当の意味は、現象だけを見ていれば
文献を読まなくてもいい、ということではありません。
過去の知見、最新の情報を取り入れることは
独自な研究の世界を広げるために必要不可欠です。
私たちは興味深い現象の解明を目指し、
分子生物学、生化学、細胞生物学、個体生物学、そしてシステム生物学の最新の技術を
取り入れながら研究を進めています。
生殖様式には無性生殖と有性生殖があります。
無性生殖は大量の子孫を安価かつ容易に増やせますが、クローン個体しか生み出せません。
自らを分裂させることで増える生きもの、メスのみで卵を作って増える生きもの。
無性生殖を行う生きものは色々な方法で子孫を残します。
有性生殖は生殖コストと引き換えに遺伝的多様性を生み出して、進化の原動力となることができます。
この両方を環境などに応じて転換し、いいとこ取りをする生きものがいます。
その代表として私たちの研究室ではプラナリアとクマムシを用いて、
生殖様式転換システムの謎を解き明かしたいと考えています。
ABOUT OUR RESEARCH
Laboratory of Developmental & Reproductive Biology
Midori Matsumoto lab. Dept. Biosciences and Informatics, Keio University.
慶應義塾大学 理工学部 生命情報学科 発生・生殖生物学 松本緑研究室